2026-05

文学・芸術

(短編)声をかけなかった旅人

ある森に、鳥たちの一族が暮らしていました。高い木々の間を自由に飛び回り、風を読み、空を渡ることを誇りとして生きていました。その一族の中で、一人だけ、羽を持たない人間の子どもが育てられていました。その子は、鳥たちに大切にされていました。食べ物...
仁泉堂医院

おさんぽ会を開催

4月29日(昭和の日)に、仁泉堂の「おさんぽ会」を開催しました。今回は欠席の方もいましたが、私を含めて5人で、私の母校である 群馬大学 周辺をゆっくり散歩しました。道を歩きながら、学生時代の思い出をたどっていると、水路のそばで参加者のお一人...
文学・芸術

(短編)終わらない食卓

私は、眠っているあいだにどこかへ連れてこられたらしい。それ以前の記憶は、霧がかかったように曖昧で、ほとんど思い出せない。気がつくと、見知らぬ部屋の中にいた。白い壁、窓のない静かな空間。そして、正面の壁に一枚の紙が貼られている。「テーブルの上...
日常

激坂の中で見えてくるもの

昨日、週末の練習会で桐生水道山の通称「激坂」に挑みました。1本およそ900m、平均斜度10%の登りを、5本×2セット。走っている最中は、余裕などほとんどありません。姿勢を保つこと、呼吸を崩さないことに意識を向けながら、ただ一歩ずつ前に進む。...
文学・芸術

なくてもいい、けれど

かつての私は、「精神科医っている意味あるの?」「森田療法なんて、もう古いでしょう」そんな言葉に触れるたび、胸の奥で静かに怒りを押しとどめながら、その存在意義を語ろうとしていた。けれど今、同じ言葉を聞いても、以前のような波は立たない。精神科医...
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