診断

仁泉堂医院

「病気か怠けか?」という問いから離れてみる

20年以上の臨床経験の中で、患者さんから「病気か怠けか?」と尋ねられることは、決して珍しくありません。経験の浅かった頃の私は、「〇〇症の症状です。怠けではありません」と答えていました。当時は、それが患者さんの苦しさを和らげる答えだと思ってい...
森田療法

第43回森田療法学会を終えて

第43回森田療法学会が終わりました。今回は、これまで私自身の臨床感覚に大きな影響を与えてくれた「森田の家」や「瞑想箱庭療法」に関する演題がなく、個人的には少し物足りなさも感じました。その中で、今回もっとも印象に残ったのが、南昌廣先生によるA...
森田療法

目の前の体験を、そのまま感じる

目の前で起きていることを、そのまま感じる。そして、その体験に沿って自然に動いていく。それが、森田療法を身につけた先にある姿の一つなのだと思います。当たり前のことのようですが、これが案外難しい。なぜなら、私たち人間は、物事をカテゴリー化するか...
精神医学・精神医療

シンポジウム「社会に発信する精神科診断はいかにあるべきか」

2026年6月に開催された第122回日本精神神経学会学術総会のオンライン視聴期間なので、時間を見つけて少しずつ講演を視聴しています。その中で、今回は一つご紹介したいと思います。「社会に発信する精神科診断はいかにあるべきか」というシンポジウム...
森田療法

学習が体験に先行するとき

子どもは、体験することで世界を広げていきます。「触ってみたら熱かった」「やってみたら、できた」「怖かったけれど、やってみたら大丈夫だった」そんな一つひとつの体験を通して、少しずつ世界について学んでいきます。体験して、学ぶ。そして、学んだこと...
人間・社会

がんばれる日も、がんばれない日もある

私は時々、「誰もがその時に必要なだけ頑張ればよい社会になったらいいのに」と思うことがあります。私たちの社会には、「健康な人は頑張るべき」という前提があるように感じます。仕事で疲れていても、接客業であれば笑顔を求められることがあります。人を支...
仁泉堂医院

その不調、本当に“治らないもの”ですか?―神経症と精神病の違い

過敏性腸症候群、心因性頻尿症、赤面症、確認強迫、強迫観念、予期不安、抑うつ状態など――実は、治療可能な心身の不調は数多く存在します。しかしながら、現在の精神医療は、それらを「治す」方向に十分に向き合えているでしょうか。初期の段階から薬物療法...
仁泉堂医院

症状ではなく、生活を見る

「診断しない」という考え方私はときどき、「診断しない」という言葉を使うことがあります。ここで言う診断とは、症状の組み合わせによって分類される診断のことです。精神医学では、たとえば DSMや ICDといった基準がよく用いられます。これらは本来...
仁泉堂医院

精神科の診断は本当に必要? 〜診断よりも大切なこと〜

仁泉堂医院に初診を希望される方の中には、「治療を受けたい」というよりも「診断をしてほしい」とおっしゃる方が少なくありません。精神的に苦しい状況で、自分の状態をはっきりさせたいと思うのは自然なことかもしれません。しかし、私は「診断することが本...
仁泉堂医院

「神経症」と「不安症」の違いを考える:当院で神経症という言葉を用いる理由

「神経症」という言葉は、20世紀初頭、フロイトの時代から使われてきました。この概念は、「脳そのものの疾患ではなく、心理的や環境的な影響による精神的不調」を表すものとして発展しました。同時代の森田正馬も、ヒポコンドリー基調(身体の不快感に敏感...
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