精神療法

日常

自分との対話から生まれる診療

ふと気づくと、私は自分自身と対話をしている。たとえば山を走っているとき。呼吸は乱れていないだろうか、ペースは速すぎないだろうか。栄養や水分の補給は、今の身体にとってちょうどよいだろうか――。そんな問いを、自分に静かに投げかけ続けている。同じ...
仁泉堂医院

外来森田療法に活かすオープンダイアローグの視点― 不確実なまま関わり、不確実なまま動く ―

外来で患者さんと向き合っていると、よくこんな言葉に出会います。「私はみんなから仲間外れにされている」「教員の接し方のせいで、子どもが引きこもった」「病気でもないのに、できないのは許されない」「仕事をサボってはいけない」「自分より給料が高い人...
森田療法

待つ力

人は、想定外の出来事が起きたとき、なんとかして「想定通りの状況」に戻そうとして、ついジタバタしてしまいます。しかし実際には、こちらが想定していたほうが不自然で、想定外に起きたことのほうが、むしろ自然な流れであることも少なくありません。そのよ...
仁泉堂医院

「場を整えるという仕事 」 — では何をしているのか

前回、仁泉堂では、医師が患者さんに薬や診断、考えの方向性を与えない、という話を書きました。では、何も与えないのだとしたら、ここではいったい何をしているのでしょうか。私は、自分の役割を「場の管理者」だと考えています。人生が「選択する行為」だと...
仁泉堂医院

「施さない医療という選択」— なぜ与えないか

私は、森田療法を「医師が患者さんに施す治療」だとは考えていません。森田療法は、誰かに何かをしてもらうことで良くなっていくものではなく、本来は、自分自身に向けて行われるものだと思っています。私自身、日々の生活や仕事の中で、不安や違和感を抱えな...
仁泉堂医院

第4回 屋外清掃セラピーを終えて ―「今ここ」で生きる体験

昨日、第4回の屋外清掃セラピーを行いました。午前10時にクリニック前に集合。天候の影響もあって、今回の参加者は私を含めて3名と少人数でしたが、その分、密度の濃い時間になりました。強い風の中、前回とは違うコースを歩きながらゴミ拾いを開始。BB...
仁泉堂医院

タイパ社会が生み出す心の不調

「タイパ」「コスパ」という言葉が、すっかり日常に定着しました。できるだけ短時間で、無駄なく、便利に。仕事でも生活でも、その姿勢が良しとされる時代です。けれど私は、一見すると無駄に見える時間や、不便さの中にこそ、心の豊かさが育つと感じています...
仁泉堂医院

与えないことの意味 〜ともに作業をするという心理療法〜

仁泉堂では、薬も診断書も出しません。それは、「与えること」が人の自然な回復の力を覆い隠してしまうことがあるからです。薬や診断、助言や慰めといった“与える行為”は、一見すると優しさや支援のように見えます。けれども、その背後には「与える側」と「...
森田療法

あなたの“心のアプリ”、重くなっていませんか? 〜行動が自然に整えてくれる〜

スマートフォンやパソコンを使っていて、こんな経験はありませんか?「アプリを立ち上げた途端に動きが悪くなる」「いつも使っているアプリが、最近やたらと重い」「フリーズして、何もできない」原因はいくつかありますが、多くの場合は、アプリがその端末に...
森田療法

セラピストに求められる「自己一致」とは──森田療法とロジャースの視点から

カウンセリングや心理療法の世界では、「自己一致」という言葉がよく使われます。これは、専門的な用語ですが、実は私たちの日常にも深く関わっているものです。「自己一致」とは?自己一致(じこいっち)とは、簡単に言えば、「自分の中にある気持ちや考えを...
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