「人間関係の距離」は、自分で選べる

コミュニケーション

はじめに

人づきあいにおいて、「ほどよい距離感」を保つのはとても大切です。しかし、それがうまくいかずに悩んでいる人も少なくありません。先日の診察では、保護者どうしの関係で「距離を取りたいけれど、どう振る舞えば良いのかわからない」という相談を受けました。

今回は、「人間関係の距離は、実は自分で選ぶことができる」という視点から、そのコツをお伝えします。

距離をとるのは「態度」ではなく「情報」

人間関係で距離を取ろうとすると、「表情を固くしないと」「冷たくしすぎたら感じ悪いかな」と、相手への接し方にばかり気をとられてしまうことがあります。

でも実は、距離を決めるのは「態度」ではなく「どれだけ秘密(=本音)を共有するか」なのです。

秘密や本音を明かすことで距離は近づき、逆に、明かさなければ自然と距離は保たれます。これは無理に緊張したり、よそよそしくしたりしなくてもよい、ということでもあります。

保護者どうしの距離の取り方

たとえば、保護者会などで次のような質問をされたとき──

  • 「あなたの夫は何をしている人?」
    →「いろいろやってるのよ。それより最近、子供が〜」と、子供の話題に切り替えてOKです。
  • 「Aさんって、ちょっと苦手よね」
    →「私はAさんのこと、あまり知らないの」と、無理に同意せず濁しておきましょう。

このように、「無理に相手に合わせず、でも穏やかにかわす」ことが、自分らしい距離感を保つコツです。

おわりに

人間関係の距離は、自分の行動で選べます。相手に何をどこまで話すか。それをコントロールすることで、自分にとってちょうどよい関係性を築いていきましょう。心地よい距離感は、無理のない人づきあいの第一歩です。

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