精神医学・精神医療

仁泉堂医院

「神経症」と「不安症」の違いを考える:当院で神経症という言葉を用いる理由

「神経症」という言葉は、20世紀初頭、フロイトの時代から使われてきました。この概念は、「脳そのものの疾患ではなく、心理的や環境的な影響による精神的不調」を表すものとして発展しました。同時代の森田正馬も、ヒポコンドリー基調(身体の不快感に敏感...
仁泉堂医院

不安症(神経症)治療の国際基準と日本の現状:精神療法の重要性と私の実践

1. 日本の不安症(神経症)治療が抱える問題について不安症は現代社会で多くの人々が抱える課題ですが、その治療法は国によって大きく異なります。特に、日本では国際的に推奨されていない治療が一般的に行われている現状があります。本記事では、不安症治...
森田療法

対症療法に甘んじない:本質的な解決を目指して

9月に100kmのウルトラマラソンを完走した後、左足首や下腿に違和感が残り、レースのたびに新たな痛みが生じています。この痛みについて、私は医師や整骨院などの治療だけで解決できるものとは考えていません。むしろ、現在の自分にとって身体への負荷が...
仁泉堂医院

「うつ」は必ずしも「うつ病」ではない:薬に頼らないアプローチ

「うつ」と「うつ病」は同じではありませんこのブログをご覧いただいている方の中には、「自分は『うつ』だけれど、神経症ではないから仁泉堂を受診できないのではないか」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、当院での診療方針と「う...
精神医学・精神医療

精神科診断の難しさ

精神科の診断は、身体疾患と違って症状に基づいて行われます。しかし、この「症状」というものは、一口に定義しきれない「裾野の長い山」のようなものです。どこまでを山と呼ぶのか、その範囲をどこで線引きするかによって、診断が異なってくるのです。まず、...
人間・社会

制度に頼らない医療のために:医療者と患者、それぞれの責任

制度が複雑化する理由とは?医療制度は次々に新しい規制が追加され、年々複雑化しています。制度が増える理由の一つには、「規制がないと過剰な行動が生じる」と考える人たちの存在があるでしょう。たとえば、制限速度がなければ危険な速度で車が走るという発...
ダイエット

肥満治療と薬物療法:慎重に進むべき理由

原発性肥満症に対する薬物療法への懸念昨日、大学時代の友人である内分泌内科医が、原発性肥満症に対する薬物療法を推奨する講演をしていました。原発性肥満症とは、特に疾患を背景としない通常の肥満を指しますが、私はこの考えに強く反対しています。食事療...
仁泉堂医院

精神科医の物差し:柔軟な視点が求められる時

「精神科医の物差し」―これは、ある患者さんが使った表現です。精神科医は、教科書や論文から得た知識に加え、研修や経験を積み重ねながら、多様な患者さんを診察する技術を磨いていきます。その過程で、精神科医の「物差し」は、日々の学習や実践によって精...
人間・社会

引き算の美学:日本文化に宿る本当の自由

日本文化には「引き算の美学」という概念があります。茶道、華道、日本庭園、和食などに見られるように、足りない部分があるからこそ、そこに可能性を生み出し、人々が自由に想像を膨らませる余地が生まれるのです。空間に余白を残すことで、感じる側に委ねら...
人間・社会

私という国家:外交と内政のバランスを見直す

「私」という主体と国家運営のような役割の関係について、10年ほど前に考えたことがあります。「私」はあたかも国家における政府のように、外界との関わり(外交)と自分自身、つまり身体や心(内政)を上手く管理しながら、バランスを取って生きようとして...
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