スーパーマリオから学んだ「自分のステージを地道に進むことの大切さ」

人間・社会

小学生の頃、我が家にはファミコンがありませんでした。

だから、友達の家でたまに遊ばせてもらう「スーパーマリオブラザーズ」は、私にとって特別な楽しみでした。

最初は、2-1までたどり着くのが精一杯。

クリボー一匹に手こずり、ジャンプのタイミングを何度も間違えては、スタート画面に逆戻り。

それでも、少しずつ感覚をつかみ、やがて3-1をクリアできたときの嬉しさは、今でもはっきり覚えています。

マリオの世界では、進むにつれて敵も仕掛けもどんどん難しくなります。

でも、失敗を繰り返す中で、操作のコツやタイミングが少しずつ体に染み込んでいく。

「何度もやっているうちに、前に進めるようになる」

その実感は、ゲームを超えて、私の中にしっかりと刻まれていきました。

あるとき、私がなかなか先に進めないのを見かねた友人が、

「8面やってみる?」とコントローラーを渡してくれました。

はじめて触れる終盤ステージ。画面のスピードも、敵の動きも段違い。

ジャンプの失敗か、キラーの直撃か──気づけば3人のマリオはあっという間にやられていました。

何が起きたのかもわからないまま、ゲームオーバー。

このとき、私は悟ったのです。

「誰かに先のステージをやらせてもらっても、自分の力がなければ、何もできない」

スーパーマリオは、コツコツと最初のステージからプレイして、少しずつ操作に慣れ、技術を身につけることでしか、先には進めないゲームです。

これは、人生も同じかもしれません。

自分の代わりに誰かが困難を乗り越えてくれても、自分の力にはなりません。

むしろ、他人任せで切り抜けたその先には、もっと手ごわい壁が待っているものです。

苦しいとき、すぐにはうまくいかないとき、時間も気力も奪われます。

それでも、自分のペースで、自分の力で向き合い、少しずつ越えていく。

その過程が、次の壁を乗り越えるための力を育ててくれるのだと思います。

8面は、いつか自分の手で攻略すればいい。

今の自分にできるステージを、今日も一歩ずつ進んでいきましょう。

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