人間・社会

人間の矛盾をそのままに見る

診療をしていると、日々あらためて感じることがあります。それは、「価値判断を加えず、ただ事実そのものを“こんなものだ”と見ることの大切さ」です。私たちはつい、物事に「良い」「悪い」というラベルを貼ってしまいます。しかし、よく見れば、良いも悪い...
仁泉堂医院

メディカルランナーとしての10kmレース

本日、10kmのレースにメディカルランナーとして出場しました。コース上では、途中2名のランナーが道の横に逸れて歩いているのを見かけ、体調を確認しました。幸い、お二人とも「歩けば回復できそう」とのことだったので、そのまま走り続けました。医療者...
森田療法

パラドックスの力 ― 徹底の果てに見えるもの

世の中には、一見すると矛盾しているように見えて、実は深い真理を含んでいる現象があります。いわゆる「パラドックス(逆説)」です。入院森田療法の「絶対臥褥」も、その代表例でしょう。患者は動くことを禁じられ、ただ横になって過ごします。一見、非生産...
森田療法

「熟睡信仰」にとらわれない

「熟睡できなかった次の日は眠い、熟睡できればスッキリ起きられる」そう信じている人は多いように思います。けれど私自身は、熟睡できた翌日の午前中ほど、むしろ眠気を感じることがよくあります。それでも、仕事の能率が落ちるわけではありません。体はまだ...
森田療法

流れに導かれて動くとき

先日、森田療法学会に参加してきました。発表のことはひとまず置いておいて、印象に残ったのは、学会懇親会で偶然隣に座った先生との出会いでした。話題は「内発的な行動は、どのように生じるのか?」というテーマ。お互いの臨床経験をもとに議論が盛り上がり...
自然適応療法

追い込むことと休むこと、その狭間で育つもの

ランニングの世界には「ポイント練習」と呼ばれるものがあります。心肺機能やスピード持久力を高めるための強度の高い練習で、コーチからはよく「追い込んでください」と声がかかります。私自身、学生時代までは球技ばかりで、走る練習は専ら基礎体力づくり程...
仁泉堂医院

他人のために尽くすときに忘れてはいけないこと

「子どものために」「家族のために」「困っている人のために」――そう思うと、人は驚くほどの力を発揮します。子どもの弁当を作るために早起きしたり、職場で身を粉にして働いたり、そうした姿は一見美談として語られます。けれども、その一方で、自分の食事...
仁泉堂医院

助言をどう受け取るか

診療の場で、行動の改善点をお伝えするとき、しばしば次のような反応があります。「それはできません」と、行動を回避する「自分は悪くない」と、正当性を主張する運動や栄養の指導をしても、一度試しただけで「効果がなかった」と結論づける指示通りにやった...
人間・社会

山と人間関係 ― 立ちはだかるものをどう捉えるか

トレイルランニングをしていると、思いがけない障害に出会います。急な登りに息が上がり、倒木の根っこに足を取られ、岩に爪先をぶつけ、転んでしまうこともある。自然の中では、順調に進ませてもらえることの方が少ないのです。では、人生で出会う人々はどう...
日常

上州武尊山スカイビュートレイル記録③ ~人は自然の脅威に立ち向かうために手を組む ~

夜の山道に入ると、雰囲気は一変しました。17時を過ぎると辺りは急に暗くなり、靄が濃く立ちこめてきます。ヘッドライトを強くすると光が乱反射して真っ白になり、視界が奪われました。立ち止まって耳を澄ませても、風の音と自分の呼吸しか聞こえません。正...
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