先日、当院にて第1回 森田療法勉強会を開催しました。今回は会場の都合により6名限定での開催となりましたが、参加希望の声は多く、今後も継続して開催していく予定です。今回ご参加いただけなかった方も、ぜひ次回以降にご期待ください。
テーマ:「事実本位」と「気分本位」――治る人の行動はどちらか?
今回の勉強会では、「事実本位(目的本位)」と「気分本位」という森田療法の基本的な視点をテーマに、私から簡単なレクチャーを行い、その後ミニワークとして、参加者の皆さんにもご自身の体験をシェアしていただきました。
・気分が乗らなくても、必要だから行動した体験
・逆に、気分を理由に先延ばしにした体験
これらを通じて、「行動の選び方」を振り返る機会になりました。
印象的なやりとりと気づき
印象的だったのは、ある参加希望者の方が「腰痛で勉強会に行けなかった場合、それは気分本位なのか?」と質問された場面でした。
この問いについて、私自身と参加者の方々で意見を交わした結果、たどり着いたのは次のような結論です:
- もし勉強会がどうしても必要なものなら、「痛いから行かない」は気分本位。
- 一方で、今は養生を優先すべきと判断し、あえて欠席を選ぶなら、それは事実本位の選択。
つまり、**大切なのは「自分の目的に照らして、主体的に行動を選び、その結果を自ら引き受ける姿勢」**なのだということを、改めて実感しました。
勉強会終了後も、参加者同士のやりとりは続き、自分の悩みをオープンにしながら、互いにアイディアを出し合う様子は、まるで当事者会のような雰囲気でした。
次回の開催に向けて
今回の勉強会を通じて、森田療法を「知識」ではなく「実感」として共有する場の必要性を感じました。今後も少人数での開催になるかと思いますが、そのぶん深い対話と気づきのある時間を提供していきたいと考えています。
ご関心のある方は、ぜひ次の機会にご参加ください。
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