同じ職場で働くなかで、「自分よりも働いていないのに、同じ給料をもらっている同僚がいる」――そんな状況に、モヤモヤしたり、イライラした経験がある方は少なくないと思います。
その気持ちは、とても自然なものです。「もっとこうしてほしい」と思うことも、実際にその人に伝えることも、決して悪いことではありません。
ただ、ひとつだけ大切なことがあります。
それは、「あなたには、その人を裁く権利も、罰を与える権利もない」ということです。
つまり、「怒りをぶつける権利」も、ないということです。
相手が変わらないとき、私たちにできるのは、自分の行動を選ぶことだけです。
たとえば、「なぜ自分はこんなに腹が立つのか?」と立ち止まってみる。
もしかしたら、「もっと協力し合える関係でありたい」とか、「自分の頑張りを認めてほしい」といった気持ちがあるのかもしれません。
その思いに気づけたなら、
「どんな働き方をしたいか」
「どんな職場環境を望んでいるか」
を改めて考え、必要であれば環境を変える選択もできます。
中には、「上司に相談しても何もしてくれなかった」と、さらにイライラを募らせる方もいます。
でも、上司に委ねている限り、状況が好転するかどうかは、上司次第です。
結局のところ、行動を選ぶのは、自分しかいません。
怒りや苛立ちの感情を「持つこと」は自然なことです。
ただし、それを「相手にぶつけること」が必ずしも自分にとって有益であるとは限りません。
感情をぶつけたとしても、その結果がどうなるかは、自分が引き受けることになるのです。
自分の感情と丁寧に向き合いながら、行動の選択に責任を持つ。
そんな姿勢が、よりしなやかで、より自由な人生をつくっていくのだと思います。
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