弱さと歩む、あるがままの生き方

森田療法

ときどき患者さんから「先生は心が強いですね」と言われます。
正直なところ、私は自分が特別に強いと思ったことはありません。強い部分もあれば、弱い部分もある。…それはきっと、誰にでもあることだと思います。

だから、「私は弱いから、強い人に助けてもらわないと」という考え方は、少し違うのかもしれません。人は誰でも強い面と弱い面を持っていて、お互いに助け合いながら生きるのが自然なのだと思うのです。

「自分が強くならなきゃ」と述べる患者さんには、こんなふうに伝えます。
「人間はみんな弱い部分を持っています。あなたも、人間だから弱い部分があって当たり前です。」

大切なのは、その弱さを否定せず、抱えたまま生きていくことです。弱さは恥ずかしいものではなく、あなたが人間である証。弱さを無理に隠すのではなく、その弱さを受け入れながら行動していく――それが、森田療法でいう「あるがまま」の生き方なのだと思います。

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