「天気は人間がどうすることもできないもの」——私たちはそう思って日々を過ごしています。運動会が雨で中止になったり、大雪で電車が止まったりするのも、「仕方ない」と受け入れています。
でも、もし天気を自由にコントロールできたらどうでしょう?
例えば、砂漠が広がるある国が「人工降雨装置」を開発したとします。その結果、砂漠は緑に変わり、豊かな土地へと生まれ変わるかもしれません。しかし、地球上の水蒸気の量は限られています。この国が雨を増やした分、別の国では雨が降らなくなってしまうかもしれません。
そうなれば、各国は競って天候制御技術を開発し、やがて「雨の奪い合い」が始まるでしょう。さらに、その競争がエスカレートし、他国の装置を破壊しようとする動きが出てきたら……? そんな事態が戦争へとつながる可能性もあります。
「自然を受け入れる」という選択
もちろん、人間は進歩を求める生き物です。交通や通信技術の発達で遠くの人と簡単につながれるようになり、医療技術の進歩で寿命も延びました。それらは確かに素晴らしいことです。
でも、一方で、技術の進歩によって新たな問題が生まれたり、争いの火種になることもあります。自然を軽視し、すべてを制御しようとすることは、本当に正しいのでしょうか?
時には、あるがままの自然を受け入れることも大切かもしれません。雨が降る日も、晴れる日も、自然のままに。それが、私たちにとって一番平和な選択なのかもしれません。
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