言葉

人間・社会

「正しさ」とは何か? 〜戦隊シリーズの歌詞から考える〜

以前の記事で、戦隊シリーズの歌詞にある「強さは力じゃないのさ、男らしさと正しさだ」という一節を取り上げ、「男らしさ」について考えました。今回は、その続きとして「正しさ」とは何かを考えてみたいと思います。この歌詞は、あくまで戦隊シリーズの世界...
日常

「心の持ち方」で人生は変わる?

先日、ある卒業式に出席する機会がありました。その中での式辞で、「心の持ち方で人生は変わる」という言葉が引用されていました。この言葉、一見すると前向きで励まされるように感じるかもしれません。しかし、森田療法的な視点から見ると、少し危うい側面が...
日常

「できない」は自己暗示? 〜ランニングから学んだこと〜

限界を決めていたのは自分だった先日、ランニングの練習会に参加しました。練習メニューは「4分半/kmのペースで10km走る」というもの。これまで5分半〜6分/kmでしか走ったことがなかった私は、「そんなスピードで走り続けるのは無理だろう」と思...
人間・社会

太陽戦隊サンバルカンの歌詞に学ぶ、自己実現と「男らしさ」という言葉の意味

「強さ」とは何か?戦隊シリーズから考える「男らしさ」という言葉先日のブログ記事で「強さとは何か」について考えた後、私の中である記憶が呼び起こされました。それは、子どもの頃に夢中になった戦隊シリーズ『太陽戦隊サンバルカン』です。このシリーズの...
仁泉堂医院

「神経症」と「不安症」の違いを考える:当院で神経症という言葉を用いる理由

「神経症」という言葉は、20世紀初頭、フロイトの時代から使われてきました。この概念は、「脳そのものの疾患ではなく、心理的や環境的な影響による精神的不調」を表すものとして発展しました。同時代の森田正馬も、ヒポコンドリー基調(身体の不快感に敏感...
人間・社会

言葉に縛られることの影響と呪縛を手放すという選択

私は医学部入学を機に群馬県に移り住みました。当初、車の運転に関心はありませんでしたが、大学の部活の先輩から「群馬は車なしでは生きられないよ」と言われ、「確かに電車やバスの本数は少ないし、車は必要かもしれない」と感じ、教習所に通うことにしまし...
森田療法

苦悩を和らげる言葉:「越したことはない」のすすめ

「越したことはない」という考え方私の出身校である群馬大学の先輩で、周産期メンタルヘルスを専門にされている高橋由美子先生の講演を聴いた際、心に残る言葉がありました。先生は、悩みを抱えるママさんたちへのアドバイスに「越したことはない」という表現...
人間・社会

「最善」という言葉の光と影:個人に留めることの大切さ

「最善を尽くす」という言葉は、多くの人にとって前向きで力強い言葉でしょう。私自身もよく使います。しかし、この言葉には意外な危険が潜んでいることに気づきました。たとえば、私が「最善を尽くす」と言う場合、それは「自分が良いと思う行動を取る」「し...
仁泉堂医院

“〜じゃないですかぁ”が妨げる「あるがまま」の生き方

診察の中で、患者さんから時々「〜じゃないですかぁ」という言葉を耳にすることがあります。例えば、「上司には逆らえないじゃないですかぁ」「子育ては大変じゃないですかぁ」「頭痛は辛いから、頭痛薬を飲むしかないじゃないですかぁ」といった表現です。か...
仁泉堂医院

同じ言葉、異なる物語:精神科診察で必要な言葉の読み解き

精神科の診察では、患者さんの内面を理解するための大切な手がかりは「言葉」です。しかし、言葉というのは単に表面的な意味だけでなく、背景に深いイメージや経験が含まれていることが多くあります。例えば、ある患者さんが「もう頑張りたくない」と言った場...
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