薬物療法

仁泉堂医院

精神科の診断は本当に必要? 〜診断よりも大切なこと〜

仁泉堂医院に初診を希望される方の中には、「治療を受けたい」というよりも「診断をしてほしい」とおっしゃる方が少なくありません。精神的に苦しい状況で、自分の状態をはっきりさせたいと思うのは自然なことかもしれません。しかし、私は「診断することが本...
仁泉堂医院

医師は薬物療法師ではない

現代の精神科診療において、薬物療法が中心になりすぎていることに疑問を感じたことはありませんか? もちろん、統合失調症や双極症、精神病性うつ病のほか、精神病症状の「急性期」において、薬物療法は非常に重要な役割を果たします。しかし、それ以外の精...
仁泉堂医院

減薬を進める上での新たな視点:患者さんからの学び

調子が悪い時こそ減薬を試す意味現在、減薬を進めている患者さんの一人が、風邪を引いて体調不良が続いていました。診察で私は、「体調が回復してから、次のステップとして、もう一段階薬を減らしましょう」と提案しました。しかし、その方は思いもよらない発...
仁泉堂医院

「眠れない」を症状と捉えることの矛盾について

森田正馬は「思想の矛盾」について次のように述べています。それは「こうありたい」「こうあらねばならない」という思考と、現実の結果が反対になり、矛盾することを指します。この考え方は、私たちがしばしば混同しやすい概念――主観と客観、感情と知識、体...
仁泉堂医院

不安症(神経症)治療の国際基準と日本の現状:精神療法の重要性と私の実践

1. 日本の不安症(神経症)治療が抱える問題について不安症は現代社会で多くの人々が抱える課題ですが、その治療法は国によって大きく異なります。特に、日本では国際的に推奨されていない治療が一般的に行われている現状があります。本記事では、不安症治...
森田療法

対症療法に甘んじない:本質的な解決を目指して

9月に100kmのウルトラマラソンを完走した後、左足首や下腿に違和感が残り、レースのたびに新たな痛みが生じています。この痛みについて、私は医師や整骨院などの治療だけで解決できるものとは考えていません。むしろ、現在の自分にとって身体への負荷が...
森田療法

感情を放っておくという選択

感情という如何ともしがたいもの怒りや恨みといった感情は、理性や論理で簡単に解決できるものではありません。たとえば、損害賠償訴訟で金銭的な解決が図られたとしても、それによって怒りや恨みそのものが消えるわけではないことが多いように感じます。歴史...
コミュニケーション

解決には時間と手間がかかるもの

私の診療では、人間関係の問題に対して安易な解決策を取ることは避けた方が良いと考えています。ここに示すのは、あくまで私自身の価値観と行動指針です。安易な解決策には、相手に脅威を与えて行動を促す方法が含まれます。例えば、怒りや暴力で相手を従わせ...
精神医学・精神医療

肥満治療と薬物療法:慎重に進むべき理由

原発性肥満症に対する薬物療法への懸念昨日、大学時代の友人である内分泌内科医が、原発性肥満症に対する薬物療法を推奨する講演をしていました。原発性肥満症とは、特に疾患を背景としない通常の肥満を指しますが、私はこの考えに強く反対しています。食事療...
仁泉堂医院

不満から一歩前へ:糖尿病治療に必要な自己努力

先日の診察でのことです。ある患者さんが糖尿病内科に通い、血糖値を下げる薬の副作用について不満を抱いていました。「副作用があっても、薬を中断すると血糖値が上がってしまうので、服薬を続けるように」と医師から指示されたものの、納得できない様子でし...
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