人間・社会

引き算の美学:日本文化に宿る本当の自由

日本文化には「引き算の美学」という概念があります。茶道、華道、日本庭園、和食などに見られるように、足りない部分があるからこそ、そこに可能性を生み出し、人々が自由に想像を膨らませる余地が生まれるのです。空間に余白を残すことで、感じる側に委ねら...
日常

足首の故障

9月に参加した100kmマラソンの後、左足首に少し違和感を感じていました。そのまま先日のハーフマラソンに挑んだ結果、ついに足首を故障してしまいました。今はランニングが全くできない日々が続いており、正直なところ、残念な気持ちは否めません。 し...
人間・社会

心のメトロノーム

「心のメトロノーム」という表現は、ある患者さんが生み出した興味深い言葉です。メトロノームといえば、音楽の練習で一定のリズムを保つために使われる装置ですが、この患者さんは「社会のメトロノーム」「心のメトロノーム」「身体のメトロノーム」の3つを...
人間・社会

私という国家:外交と内政のバランスを見直す

「私」という主体と国家運営のような役割の関係について、10年ほど前に考えたことがあります。 「私」はあたかも国家における政府のように、外界との関わり(外交)と自分自身、つまり身体や心(内政)を上手く管理しながら、バランスを取って生きようとし...
日常

畑からの教訓:やる気に頼らず、行動を積み重ねる

今年の6月、畑仕事に詳しい患者さんに、サトイモの栽培について相談しました。3年前に挑戦した際、収穫が少なく、今年こそリベンジをと思っていたのです。患者さんはナスなど手のかからない作物を勧めてくれましたが、私はどうしてもサトイモにこだわりたか...
人間・社会

仕事を「真剣に遊ぶ」という視点で見る: 成長を促す学びのヒント

週末に高校時代の友人と再会しました。彼は大学で働いており、学生が、学ぶことを楽しみながら積極的に行動できるようサポートするという信念を持っていることがわかりました。この考えには私も深く共感します。私も、患者さんが、行動することを楽しいと感じ...
仁泉堂医院

森田療法の伝統を受け継ぐ:患者同士の交流の場

森田正馬は、神経症を抱える患者さんたちと集まり、さまざまな問題について語り合う「形外会」を開催していました。この会の様子は、森田正馬全集にも記録されています。時にはピクニックに出かけ、自然の中でリラックスしながら話をすることもありました。 ...
人間・社会

便利さと効率化が奪うもの

車で目的地に向かえば、確かに早く着けます。しかし、同じ道を歩いてみると、ふと目に入ったゴミを拾ったり、すれ違う人と挨拶を交わしたり、予定外の出来事に出会うことがあります。これらは一見「無駄」と思われがちですが、こうした小さな体験を通して、自...
仁泉堂医院

同じ言葉、異なる物語:精神科診察で必要な言葉の読み解き

精神科の診察では、患者さんの内面を理解するための大切な手がかりは「言葉」です。しかし、言葉というのは単に表面的な意味だけでなく、背景に深いイメージや経験が含まれていることが多くあります。 例えば、ある患者さんが「もう頑張りたくない」と言った...
人間・社会

排斥の時代に考える:森田療法が教える共存の大切さ

森田療法では、不快な感覚や思考を無理に排除せず、共存することを目指します。現代の医学では、不快な感覚を「症状」として捉え、それを取り除く方向に進みがちですが、森田療法の特徴は、不都合や不愉快な感情も排斥しない点にあります。 社会全体でも、排...
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