人間・社会

人間・社会

社会の決まりと、どう付き合うか

多くの人は、中学や高校の頃に「校則」と付き合った経験があると思います。制服の着方、髪型、靴下の色。今振り返ると、「そこまで決めなくてもいいのでは」と思うような細かい決まりもありました。皆さんは、そのときどうしていたでしょうか。きちんと守って...
人間・社会

正しさを握りしめる前に

ときどき、診療の場で考えさせられることがあります。自分にとって不都合な出来事や、不快な場面に出会ったとき、私たちは自然と「何かがおかしい」「あの人が間違っているのではないか」と感じます。そして、自分が正しい理由を探し始めます。これは決して悪...
人間・社会

足場が揺れる場所で、自由は育つ

私たちは、正解があると安心します。迷わずに済み、足場が安定するからです。けれども、自分の意志で自分の人生を生きていると感じられるのは、足場が揺れているときではないでしょうか。どちらかに決めきれない。簡単に答えが出ない。その不安定さの中で、そ...
人間・社会

無駄を削りすぎた社会で、心はどこへ行くのか(2)

意味を求めすぎる社会で、人は生きづらくなる意味のないこと、役に立たないことが、次々と排除されていく世の中。その中で生きる人間もまた、過剰に「意味」や「役に立つこと」を求められるようになっていきます。自分は生きている意味があるのだろうか。社会...
人間・社会

無駄を削りすぎた社会で、心はどこへ行くのか(1)

意味のないことが、私たちを癒してきた最近の世の中を見ていると、「意味のないこと」「役に立たないこと」を削っていくことが、やけに推奨されているように感じます。医療の世界でも、デジタルトランスフォーメーションの名のもとに、受付や診療の効率化が強...
人間・社会

人間は「選び直す」ために走る

川沿いのサイクリングロードで思うこと私は、ランニングのトレーニングに、よく川沿いのサイクリングロードを使っています。そのため、自転車に追い越されたり、すれ違ったりする場面が頻繁にあります。そのたびに感じるのは、「走る」という動作が、長距離移...
人間・社会

矛盾のある世界で、どう生きるか

私たちは、ときどき「世の中って、なんだかおかしいな」と感じることがあります。人間はもともと、矛盾を抱えた存在です。そして、その人間が作った社会や制度も、やはりどこか矛盾を含んでいます。たとえば、交通事故で毎日のように人が亡くなっているのに、...
人間・社会

ネコに比べて、人間は本当に賢いのか

ある日の診察で、患者さんからこんな質問を受けました。「先生、そんなに気まぐれに生きていて良いのでしょうか?」その方は、周囲に合わせられない自分を責め、「一貫性がない」「人として未熟なのではないか」と感じていました。私は少し間をおいて、こう聞...
人間・社会

人生の前半と後半で、世界の扱い方は変わる

若い頃の私は、圧倒的に概念の世界にいました。小説よりも論説文や科学書、絵画よりも地図帳やデータ集のほうが好きでした。読めば「わかった気になる」し、見れば「把握した気になる」。そこに安心感と手応えがあったのです。けれども、年齢とともに少しずつ...
人間・社会

概念の世界と感覚の世界

私たちは、世界をそのまま生きているようでいて、実際には「概念」を通して世界を見ていることが多いのではないでしょうか。学問とは、物事をパターン化し、単純化し、分類し、名前を与える営みです。そうすることで世界は理解しやすくなり、扱いやすくなりま...
タイトルとURLをコピーしました