逃げるか?それとも立ち向かうか? 〜「選択する勇気」を持つことの大切さ〜

森田療法

逃げてはいけないのか? 患者さんとの対話から

診察の中で、対人関係の悩みや仕事の問題を抱えた患者さんから「逃げてはいけないのでしょうか?」と尋ねられることは少なくありません。このような問いに答える際には、「行動の選択」という視点を意識することが重要です。

多くの人は、「逃げる=悪いこと」と捉えがちですが、実はそうとは限りません。苦手な人との関係を見直したり、どうしても乗り越えられない問題から距離を置いたりすることは、一つの合理的な選択肢です。自分の意志で「ここからは引こう」と決めることは、決して卑怯ではなく、むしろ自分の人生を守るための大切な選択です。

しかし、気をつけなければならないのは、「逃げるか、立ち向かうか」を決めることから逃げてしまうことです。決断すること自体から目をそらし、周囲の判断に委ねてしまうと、結果として自分の人生をコントロールする力を失ってしまうかもしれません。

「逃げる」選択を自らの意志で行う

仕事や人間関係で行き詰まることは誰にでもあります。現在の社会制度の中で、私たちは時に大きな負担を強いられ、苦しむことがあります。そのような状況下で、その場から離れるという選択をすることは決して間違いではありません。むしろ、環境を見極めて、自らの意志で決断することが大切です。

ただし、注意していただきたいのは「逃げるか、挑むか」という選択自体を放棄してしまうことです。「私はどうしたいのか?」を考えずに、ただ流れに任せたり、他人に決断を委ねたりしてしまうと、結果的に自分の人生を他人任せにすることになってしまいます。

自分の人生を生きるために

私たちが生きる現代社会は、時として理不尽な制度や環境が人を苦しめることがあります。だからこそ、そのような環境から一時的にでも離れることが必要な場合もあります。しかし、それは自らの選択でなくてはいけません。何が最善かを考え、自分の意志で決めることが、自分の人生を生きるための第一歩ではないでしょうか?

「逃げるのが悪い」のではなく、大切なのは「自ら行動の選択をする」こと。苦しい状況の中で、どうするかを自分で判断し、納得した上で選択する——それが、自分の人生を生きるための大切な姿勢ではないでしょうか?

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