高知よさこいから学んだ「変わりゆくことの大切さ」

仁泉堂医院

私は、外来森田療法専門のクリニックを始めるにあたり、2024年7月に森田正馬の生誕地である高知を訪れ、お墓参りをしました。その際、「高知よさこい情報交流館」にも足を運びました。

よさこい祭りは、1954年に不景気を吹き飛ばし、市民を元気づけようという思いから始まったお祭りです。現在では、全国や海外から多くの参加者が集まる大人気のイベントへと発展しました。数多くのチームが独自の工夫を凝らした衣装を身にまとい、鳴子を手に演舞する様子は、熱気にあふれています。

よさこい祭りの原点である「よさこい鳴子踊り」の曲を作曲したのが、武政英策です。しかし、現代のよさこい祭りでは、「よさこい鳴子踊り」の原曲の一部をどこかに取り入れれば、楽曲を自由にアレンジすることが認められています。この柔軟さが、よさこい祭りの発展を支えた要因の一つと考えられています。自由なアレンジが可能であるというルールには、武政英策の次のような考えが反映されています。

「郷土芸能は民衆の心の躍動である。誰の誰べえが作ったかわからないものが、忘れられたり、まちがったりしながら、しだいに角がとれシンプル化していくものである。要は、民衆の心の中に受け入れられるかどうかが問題で、よさこい鳴子踊りにしても、時代や人によって変わってきたし、これからもどんなに変わっていってもかまわないと思っている。」(よさこい祭り20年史(よさこい祭振興会)より)

この言葉を「高知よさこい情報交流館」の映像で耳にしたとき、私は深く感動しました。「変わりゆくことが自然である」という直感が心に響いたのです。この経験を通じて、仁泉堂医院の基本理念である「かわりゆく あるがままに」が生まれました。

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