精神的なものだから、精神科に行きなさいってどういうこと?

森田療法

3人の方が左腕の痛みを訴えています。

Aさん:「左腕に痛みがある」
→ 検査で左腕に骨折が見つかりました。

Bさん:「左腕に痛みがある」
→ 検査では異常が見つかりませんでした。

Cさん:「左腕に痛みがある」
→ 検査で右腕に骨折が見つかりました。

ある医師は、Aさんの痛みは骨折によるものだと診断し、すぐに骨折の治療を開始しました。しかし、BさんとCさんの痛みについては「精神的なものだ」とし、精神科への受診を勧めました。このような対応を聞いて、皆さんはどう感じるでしょうか。

私自身、痛みというものはすべて精神的(主観的)なものであると考えています。たとえば、Aさんの痛みと左腕の骨折の関係が直接的に証明されているわけではありません。また、Bさんには検査では確認できない隠れた病変がある可能性もあります。医師は、原因が特定できる痛みには治療を行いますが、原因が見つからない場合、その痛みを「精神的なもの」とラベル付けする傾向があるのです。

では、「精神的なもの」とされた痛みを精神科で治療することができるのでしょうか?答えは、必ずしもそうではありません。精神科にかかっても、直接的に痛みを取り除くことができるわけではないのです。

ここで、森田療法の考え方が役立つかもしれません。森田療法では、痛みに「とらわれる」状態から脱することを目指します。痛みそのものは不快ですが、その不快感に過度にとらわれることなく、痛みと共に生きる方法を見つけることが重要です。このアプローチを通じて、痛みによって生活が支配されることを防ぐ手助けができるのです。

痛みには、必ずしも「物理的な原因」があるわけではないことを理解し、その痛みとどう向き合うかが重要なポイントとなるのではないでしょうか。

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