明日、伊豆半島で行われる伊豆トレイルジャーニー(ITJ)に出走します。
今回挑むITJは、赤城山や上州武尊のような急登・急下が続くレースとは性質が大きく異なります。林道が長く、山登りの要素よりも「ランニングとしての走力」が問われるコースです。
先日、レース用として考えていたローンピーク9+を久しぶりに履き、舗装路を走って調整してみました。ローンピーク9+は、赤城山でも上州武尊でも、私をゴールまで導いてくれた相棒のようなシューズです。
しかし、7kmほど走ったところで、足裏とハムストリングスに強い衝撃を感じました。
フィット感は抜群なのに、「今回のコース」には明らかに合っていない。
その違和感は、無視しようとしても無視できないものでした。
試しに、普段の練習で時々使っていたティンプ5に履き替えてみると、舗装路では圧倒的に衝撃が少なく、スピードも自然に出る。まるで体が「こちらのほうが今回の目的に合っている」と教えてくれるようでした。
迷った末、今回のITJはティンプ5で挑むことに決めました。
■ “自分に合うもの”ではなく
“状況に合うもの”を選ぶということ
今回のシューズ選択は、私にとって小さくない決断でした。
「自分に一番しっくり来るもの」と「今回のレースで必要なもの」が一致しなかったからです。
これは、日常の選択にも似ています。
- 料理そのものに合わせて食器を選ぶ
(スープにはスープ皿、寿司には平皿のほうが落ち着く) - 気候や行く場所に合わせて服を選ぶ
(気に入った服でも、真夏や真冬では選べない)
どれだけ“お気に入り”でも、状況と目的が変われば最適ではなくなる。
そして、状況が変わったときに、勇気を持って選び直すことが必要になる。
今回のシューズ選びは、まさにその象徴でした。
■ 体は、状況に合わせればちゃんと応えてくれる
冬のレースは初めてで、コンディションは決して良くありません。
それでも、出走すれば体はそれなりに動いてくれるはずです。
目標タイムは持ちつつも、何よりも、怪我なく終えることが第一。
シューズは、体とトレイルをつなぐ大切な道具です。
「自分が好きなもの」だけでなく、
「このレースで生き残り、走り切るために必要なもの」を選ぶ。
その感覚を、今回あらためて確かめることができました。

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