2024-10

人間・社会

排斥の時代に考える:森田療法が教える共存の大切さ

森田療法では、不快な感覚や思考を無理に排除せず、共存することを目指します。現代の医学では、不快な感覚を「症状」として捉え、それを取り除く方向に進みがちですが、森田療法の特徴は、不都合や不愉快な感情も排斥しない点にあります。 社会全体でも、排...
精神医学・精神医療

心の健康は身体から始まる:今すぐできるケアの方法

心を大切にするためには、まず身体を大切にしよう 最近、心のケアがとても重要視されるようになりましたね。学校教育でも、無理に何かをやらせるのではなく、本人の気持ちを尊重する風潮が強くなっていると感じます。心の健康を大事にすることは、もちろん素...
仁泉堂医院

今ここを感じる:自由意志と瞬間の体験

ある患者さんとは、時折「自由意志」について話題になります。その方は、高齢者が困っている場面で助けた際、自分の行動が道徳的な教育や遺伝的な要因で決定されたものであり、自由な選択ではないと感じたそうです。そのため、自分の行動が何かに縛られている...
森田療法

森田療法と縁(えん):流動的な役割を受け入れる視点

ある患者さんの息子さんが遠方で緊急手術を受けることになり、担当した外科医がたまたま群馬出身だったそうです。その医師は親切で丁寧に説明をしてくれたと伺い、私は「それは縁がありましたね」と返しました。 この会話をきっかけに、私の中で「縁」と「運...
仁泉堂医院

不満から一歩前へ:糖尿病治療に必要な自己努力

先日の診察でのことです。ある患者さんが糖尿病内科に通い、血糖値を下げる薬の副作用について不満を抱いていました。「副作用があっても、薬を中断すると血糖値が上がってしまうので、服薬を続けるように」と医師から指示されたものの、納得できない様子でし...
精神医学・精神医療

神経症治療に薬は本当に必要?薬を手放すという選択肢

私は、神経症の治療において必ずしも薬が必要であるとは考えていません。実際に、患者さんに「薬を減らしたり、やめてみませんか?」と提案すると、多くの方が「できれば、薬はない方が良いです」とおっしゃいます。このとき、私はこう伝えます。 「薬を手放...
日常

献血へのこだわり

昨日、献血会場に行くと、なんと16年前の記録がまだ残っていました。今回は全血ではなく成分献血を希望していたので、その理由を聞かれ、「マラソンシーズン中でレースが控えているため、赤血球を減らしたくない」と伝えました。 しかし、事前の採血時に「...
仁泉堂医院

患者さんに励まされて…もう一度献血に挑戦してみようと思う

ある患者さんは、定期的に献血をされており、その際の採血結果を毎回見せてくれます。さらに、その方は献血だけでなく、当事者会にも積極的に参加し、自らの経験や知識を他の参加者と共有する活動も続けています。 実は私自身、献血に対して少し苦い経験があ...
仁泉堂医院

不快な相手との向き合い方:欲望を見つめ直して行動を変える

先日、ブログの読者でもある患者さんが、診察中にこんな話をしてくれました。「親の言動に毎回腹が立ってしまうんです。でも、先生のブログ記事(2024/9/30)にあった『不快な痛み』の話を思い出して、それと同じだと思いました」と。 家族、職場の...
仁泉堂医院

神経症治療に必要なもの:薬だけに頼らないアプローチ

統合失調症や双極性障害と、不安症などの神経症では、治療のアプローチが大きく異なります。統合失調症や双極性障害は、症状が繰り返し悪化することで、認知機能が低下するリスクがあります。そのため、できるだけ早く治療を開始し、薬で脳の状態を安定させる...
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