私たちの生活習慣と身体には深い相互関係があります。例えば、食事を減らすと、身体は栄養不足を感じて食欲が増してしまいます。そのため、食事制限を頑張っても、続けるのはなかなか難しいものです。
3か月間、頑張って4~5㎏の減量に成功しても、リバウンドしてしまうことが多いです。この現象は、エアコンで自動調整された部屋で、ストーブをつけてもなかなか部屋が温まらないのと似ています。結局、部屋全体の設定が変わらない限り、効果は期待できません。同じように、私たちの生活習慣も、システムそのものの「設定」を変えないと、持続的な変化は難しいのです。
私はこの「設定変更」を「生き方が変わる」とよく表現します。例えば、身近な友人を脳卒中で失い、命の有限性に気づいたことがきっかけで、社会貢献やボランティア活動を始めることがあります。このように、活動量が自然と増え、間食の機会が減ると、結果として体重も減ることがあります。
もっと身近な例では、近所のコンビニが閉店してしまったために、少し遠くの店まで歩くようになった結果、自然と運動量が増え、間食が減ることも考えられます。
これらの例を見ても、「生き方が変わる」といっても、それほど大げさなことではありません。日々の小さな変化が積み重なり、体に大きな影響を与えるのです。
ですから、私は「生き方が変わっていなければ、ダイエットは成功しない」と考えます。最近話題のGLP-1受容体作動薬などの抗肥満薬を使ったダイエットも、最終的にはリバウンドしてしまうことが多く、根本的な解決にはならないと感じています。
いかがでしょうか?
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